RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
RIVIERE
兵庫県尼崎市 2019 /Nov/ 29 updatedお店に入ってまず目を引くのは3枚のガラス戸を上に開いた大きなキャビネット。そこにはその日に焼きあがったお菓子が10数種類ずらりと並んでいます。備え付けのパニムールに好きなだけ、焼きたてのお菓子を選んで入れると思うだけでワクワクしてきます。
武庫之荘の駅前通りをまっすぐ南に向かった通り沿いに洋菓子店『リビエール』はあります。オーナーの西剛紀、理美さんご夫妻が営むお店は1983年にお父さまが開業した老舗です。お店を受け継いだおふたりは、あるときD+E MARKETのイベントを通して店舗デザインを手掛けるDEN PLUS EGGを知りました。3年間パリの洋菓子店で修業をした剛紀さんは、ヨーロッパにありそうで実際にはどこにもないDEN PLUS EGGの空間が持つ独自の世界観を気に入り、お店のリノベーションを相談することにしました。
ちょうどそのタイミングでD+E MARKETが買い付けた英国の博物館で使われていたという大きなアンティークキャビネットに出会い、焼き菓子をビニールで密封包装せずに焼きたてパンのようにそのまま並べるというどこにもないスタイルを思いつきます。設計のスタッフと相談し、お店の真ん中に3メートルほどある大きなキャビネットを置き、その周りにはアンティークの家具や自分で集めたヴィンテージの小物などを並べ、工房が見える大きな窓を淡い緑色に塗り、カフェスペースのテーブルや椅子を使い込まれて味わいのあるアンティークに入れ替えました。
キャビネットは大好評で、何人ものお客さまから称賛のお声をいただきました。子供連れのご家族や年配のご夫婦がそれぞれ好みの焼き菓子を箱に入れています。剛紀さんは、最近はケーキを持ち帰らずに店内で食べる方も増えてきたので、これからはカフェスペースの充実を図って、ゆっくりと時間を過ごしていただけるようにしたいと言います。キャビネットからどんどんとイメージが広がるリノベーションは、まだまだ続いていくようです。
兵庫県尼崎市南武庫之荘3-34-6