RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
THE ITALIAN TABLES
東京都渋谷区 2024 /Jun/ 19 updatedにぎやかにワインや食事を楽しむ、その名も『THE ITALIAN TABLES』。ロンドンの通りにありそうな、ふらっと気軽に入りやすいトラットリアが東京の千駄ヶ谷に誕生しました。この場所は、DEN PLUS EGG TOKYOのオフィスビルの1Fで、ストア・デザインもDEN PLUS EGGが手掛けました。
『THE ITALIAN TABLES』の店内は、元々の間取りやレイアウトを生かしながら、以前とはまったく違った雰囲気になっています。
まず目を惹くのが、ファサードのグリーン色。「緑の色を決めるのに、たくさんの色のサンプルを取り寄せました。“元気な緑”というイメージで、明るくて溌剌とした発色のいい色に決まりました」とDEN PLUS EGGディレクター吉田さんとロンドン暮らしの長い設計の平山さん。キーとなる色をこれまでの赤から緑に変えただけで雰囲気ががらりと変わりました。
ドアを開けると、天井の赤い色、タイルの白はそのまま残し、ファサードの緑を加えてイタリアンカラーになりました。そして、壁はリゾットのイメージでサフラン色に塗られました。
「ヨーロッパのアンティークショップに使われていた色がきれいだったのと、この壁側の部分は天井も低いので、居心地のよい雰囲気にしたいと思いこの色にしました」と平山さん。陽光の降り注ぐイタリアの海岸沿いの街の家の壁などにもよく見かける色です。4人掛けアイアン脚付きテーブルやカウンターのオーク木製ハイススツールはDEN PLUS EGGオリジナル家具。壁側の座席は、居心地のよい雰囲気にマッチするベンチシートがいいと古材を使ったベンチが登場しました。
ファサードの大きな窓にはちょうどいい目隠しになるカフェカーテンを設置。このカーテンやベンチシートのクッションカバーやスタッフのエプロンなど、すべてリトアニアのリネンブランドLinenMeのリネン生地でつくられています。そのほか食器やカトラリーはD+E MARKET、キッチンクロスはFLUFFY AND TENDERLYと、DEN PLUS EGGを支えるチームがサポートしています。
シェフの樽井和裕さんは、料理を始めたころからイタリア料理に魅せられたそうです。イタリアは南北に長く、北から南へと素材や調理法が変わることが魅力で、いつまでも飽きることがないと言います。得意のワタリガニのパスタや、オッソブーコ、フリットミストなど、なじみのあるイタリア料理をナチュラルワインとともにいただくことができます。店内には60〜70年代のイタリア映画音楽が流れ、カジュアルに楽しく、そしてゆっくりと食事を味わうSLOWFOODな時間が流れています。
昼下がりのワインと一緒にパスタのランチや、黄昏から始まるにぎやかなディナーのテーブルまで、気の置けない友人を誘っていきたくなるお店です。
THE ITALIAN TABLES
渋谷区千駄ヶ谷4-22-6