RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
カフェのある暮らしとお菓子のお店
東京都新宿区 2023 /Jun/ 07 updated
アンティーク無垢オークの大きな扉を開くと、シックな内装デザインとかわいいお菓子がバランスよくマリアージュしている魅力的な空間。濃いブルーグリーンの壁と黒いタイルのフロア、トワルドゥジュイの壁紙、アンティークライト、一つひとつは個性的だけど甘すぎずクール過ぎない心地いい調和を保っています。
新宿界隈で3軒のカフェを営んでいた原夫妻は、ステイホームが始まってまもなく「カフェのある暮らし」をお家で楽しんでもらおうとカップやドリッパーなどコーヒーを楽しむグッズとクッキー缶を販売するオンラインショップをスタートしました。そこで扱う「カフェのある暮らし」グッズとクッキーを販売すると同時に、おいしいお菓子を楽しめる実店舗をつくりたいと、4軒目となるセントラルキッチンも兼ねた「お菓子のお店」をつくることにしました。店名はストレートに『カフェのある暮らしとお菓子のお店』です。
「これまでのお店と違うインテリアにしたいといろいろ考えていたとき神楽坂のカフェの前を通りかかり、その雰囲気が気に入って、設計会社をウェブで調べました(笑) そしてすぐに連絡しました」と笑う原さん。「お菓子と黒いタイルって合うと思うんです。好きなアンティークの家具とも相性がいい。なので打ち合わせで黒いタイルを使って欲しいとお願いしました」。
アンティークが大好きなこと、セントラルキッチンであること、ベビーカーのお客さんが楽しめる席が欲しいことなどを伝えて、あとはおまかせしたという原さん。提案されるプラン、アンティークの扉や窓枠、家具はどれもステキで、全部使いたいと心踊った打ち合わせの日々だったと言います。
「カウンターと作業場を仕切る白いアンティークの扉がとても気に入っています。最初、サイズが合わないので諦めざるを得ないのかと思っていたら、幅や高さをカットして調整してハマるようにしてくれたんです! 本当にうれしいです」。その白い扉を向こうはお客さまは入らないクッキー缶の詰め合わせをする作業場で、キッチンとの間には室内窓があります。そこもアンティークの窓枠と木製ランプ。
バックヤードとはいえ、自分たちが気持ちよく作業できる空間をつくって、楽しみながらお菓子をつくっている原さんとスタッフたちはみんな仲良しでとても楽しそう。お店の扉が開くと、「はーい」と言いながら白い扉からお菓子のカウンターへ出る原さん、老若男女のご近所のお客さんたちが朝からいっぱい。「この辺りは昔フジテレビがあって、まだそのころのいい意味での城下町的な雰囲気を残しています。ご近所さんに通ってもらえるお店でありたいです」話してくれた。