RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
La fleur
兵庫県宝塚市 2022 /Jun/ 13 updated「“焼きたてのしあわせ”をお届したいんです」。宝塚で新しくフランス焼き菓子の店『La fleur』を始めた畑ちとせさん、元々はお店やお菓子教室を開く方にお菓子づくりを教える製菓講師をしていました。ある日、取り寄せたお菓子にとてもしあわせな気分にさせられて「お家にいてもスイーツひとつでこんなにしあわせを感じられるなんて」と、自分でもお菓子をつくって届ける仕事をしてみたいと思うようになりました。
焼きたてのお菓子のお店を始めよう!と決心して間も無く、宝塚南口駅近くにいまの物件を見つました。店舗設計については、以前から気になっていたDEN PLUS EGGに相談することにしました。まだお店を始めることを決めていたなかったころに訪れた苦楽園『DENQUINA TO-GO』の雰囲気がとても好みだったことと、ホームページに掲載されている店舗デザイン事例の世界感がとても気に入っているからだと言います。
実際にお店を持つことは初めてだったちとせさんは、店舗設計について自分の気持ちを整理することを含めていくつかの設計事務所に話を聞きました。聞けば聞くほどDEN PLUS EGGの良さが際立ち、最初にいいと思った直感が確かなものになったと言います。DEN PLUS EGGの設計には“手づくりの温かみ”を感じ、自分が目指していた一つひとつ手づくりでお菓子を焼きたいという思いに一番近かったのだと振り返ります。
物件のスペースは13坪という限られたスペース。しかし最初の打ち合わせで、製菓キッチンに加え対面でクレープを焼くカウンターとショーケースがほしいということと、イートインのコーナーも設けたいという希望を伝えました。また女性だけでなく、男性も気軽に入れるすっきりとシンプルなデザインを希望、それまで集めてきた海外のお店の写真を見せながらイメージを共有しました。
その後提案されたプランの図面とパースを見るとすべての希望が叶えられていて、一気に具体的なお店のイメージが沸いてきました。青みがかったグレーのファサードは遠くからも印象に残り、お客さまの中にはさっそく「ブルーのお店」と名付けている人もいるのだとか。真鍮の取っ手のついたガラスの窓を開けると、大きくアールをとったアーチ状の内壁が見え、お店の中に柔らかい雰囲気と温かみを生み出しています。内窓のひとつは上下に開閉できるようになっていて、焼きたてのフィナンシェを窓から売り場に出すのにとても使い勝手がいいそうです。店内の色は、店舗設計依頼より先につくっていたお菓子のギフトボックスに合わせた淡いグレーですっきりと仕上げ、店の中も広々とした印象になりました。イートインのテーブルはDEN PLUS EGGオリジナル、イスはアンティークのバウマンチェア。お客さまが座ると絵になる風景ができあがりました。
「小麦粉や砂糖、蜂蜜、バターなど、すべて選び抜かれた素材を使って “ふちがカリッ、中がふわっとした”個人店だからこそできる焼きたてのフィナンシェをお届けしたい」と、ちとせさんは今日も厨房でお菓子をつくっています。焼きあがったフィナンシェが内窓からカウンターに渡されると、店内は焼き菓子の香ばしく甘い香りに包まれます。
La fleur(ラ・フルール)
宝塚市湯本町 1-1 エグゼ宝塚101