RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
ティグレット
東京都渋谷区 2020 /Oct/ 20 updated
新しく生まれ変わった「街のデリ」。北参道の『ビストロ・コンカ』『サルーズキッチンマーケット』の姉妹店『ティグレット』が新しく「街のデリカテッセン」へと生まれ変わりました。オーナーの尾崎香さんが街の人の声を聞くと、この界隈においしいパン屋がないということや地元の人たちが普段のお弁当やお惣菜を求めていることがわかり、これまでお世話になったこの界隈の街の人たちへの恩返しをしたいという気持ちでニューアルをしました。
ファサードは、印象的な格子窓と赤茶色に塗られた壁にアンティークの扉や窓が並び、海外の古い建物のような雰囲気を感じさせます。扉を開けるとまずはパンやお弁当が並んだ大きなガラスのショーケースが目に留まります。DEN PLUS EGGがヨーロッパで見つけたアンティークのショーケースにパンを並べたいという香さんの希望を伝えると、ショーケースを置く台の前面に、元のお店のメインドアとして使っていた2枚の扉をレリーフ様に貼り合わせて、アンティークのキャビネットのような味わいに。バック・カウンターには古材の天板を使い、その上にはアンティークの飾り棚を据え付け、英国製のヴィンテージのモニター・スピーカーを一つ。モノラルの小さな音でノスタルジックな音楽が流れています。こうして、時を経て残ってきた古い建材や家具にまた新しい命が吹き込まれ、経年の美しさをより深く感じさせてくれるようになりました。
お店の看板メニューは、日々のお惣菜をたっぷりつめこんだ「ティグの内弁当」。さらに、今回パンのオーブンを新たに導入して焼き上げるクロワッサンやトラ(仏語でティグレット)模様の入った食パンにクリームパン、カレーパン、フォカッチャ、バターサンドなどバラエティ豊かなパンやお菓子が並びます。街のケーキ屋さんやパン屋さんのような奇をてらわないベーシックでおいしいものを届けていきたいと香さんは言います。開店と同時に近くでお勤めのお客さんがお弁当を買い求めにやってきます。お客さまの声から生まれた「街のデリ」。お店の奥から今日も国産小麦を使った天然酵母のパンが焼けるいい香りがしてきます。
ティグレット
東京都渋谷区千駄ヶ谷 4-21-5
コーヒーやジャムを展示販売するアンティーク戸棚が新しくやってきました.
オープンキッチンがあった場所は、クローズの扉付きキッチンへ変更。
ティグレットのシンボル的な窓はそのままです。
開口部が大きくなり、明るいお店になりました。
一歩入ると印象的なショーケースと飾り棚、そしてヴィンテージのスピーカー。
元のドアがカウンターの台座を飾ります。
カウンターに形を変えて時代の良さを伝える元ドアの木。
ショーケースにはおいしそうなパンとお弁当が並びます。
製菓製パンの工房であるキッチンはかわいい窓付き。
手書き文字がヨーロッパの街角のよう。
