RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
mederu jewelry
東京都港区 2020 /Oct/ 04 updatedmederu jewelry代表の黒川直裕さんが、有栖川公園にほど近い住宅地に建つ一軒家を見つけたのは3年ほど前、その佇まいにとても惹かれたといいます。今年になってその一軒家とご縁が繋がり、新しい本社兼アトリエをそこに移すことを決意、以前から親交のあったDEN PLUS EGGにリノベーションを依頼することになりました。
mederuは、2008年浅草のジュエリー職人との出会いがきっかけで誕生したジュエリーブランド。古くから伝わる手仕事に学び、古典のデザインを元に現代の素材とセンスを取り入れ、職人さんたちとともにつくりあげる、未来のヴィンテージのようなデザインが特徴です。
新しいアトリエは、そのジュエリーデザインのコンセプトと同様に、古いものや受け継がれてきたものに敬意を払い、良きものは残し、変える部分は未来のヴィンテージのようにデザイン、洗練された空間となりました。
この家は、今まで住んだ人がみな少しずつ改修を重ねています。けれど、みな建物へのリスペクトがあったようで、とても美しい設えが多く残っていました。そこで今回は、美しいところは全て残して、メインのフロアである1階とライブラリー、階段と廊下廻りのみの部分的にリノベーションに留めました。
30畳はあろうかという1階のメインフロアは、ル・コルビュジエがアトリエで使用したものとと同様の白いセメントタイルを敷きつめ、壁も天井も別室につながるドアも白いペンキのドアを取り付けた白い空間となりました。このタイルは、長く使ううちに落ち着いた色味になり、経年の味わいを楽しめる素材です。
元々は縁側だったと思われる壁一面の全面ガラス窓には、天井からフロアまでのGarzaリネンのレースカーテンがつけられて、緩やかなドレープから自然光が美しく差し込むように。柔らかい光は、白い部屋全体に回り、曇りの日も室内は明るく心地いい時間を過ごせます。
まるで黒川さんのお家に招かれたかのようなサロンのようなmederuの本社。これからゆっくりとお客さんを迎える準備をしていくのだといいます。