RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
青いアルチザンタイルがひときわ輝くキッチンのある川辺の部屋。
兵庫県尼崎市 2023 /May/ 11 updated「『中古マンションを買って、自分好みにリノベーションをする』。そんな家づくりがあると知ってから、自分の中に眠っていたアンティーク志向がむくむくと出てきて、夫も驚いていました」と笑うのはK夫妻の奥さま。ご主人も「DEN PLUS EGGさんでリノベーションをしたいという彼女と一緒に会社を訪れて、実際に家づくりをスタートして、彼女の本当の好みに気づきました。ほとんどすべてを彼女におまかせしていましたが、できあがった空間は本当に素晴らしくて、ぼくもすっかり感化されてしまって、これからこの家に合う家具や照明を少しずつ一緒に集めていこうと思っています」というご主人。
「子どもが小学校に上がる前に、自分たちの家を持ちたいと思い、3年ほど前から新築分譲マンションを見て回っていたんです。けれど自分たちが住みたいエリアの新築マンションは、60㎡で4,000万円と価格が高い上に、すでに内装ができあがっていてピンとこない雰囲気のものばかりで決めきれずにいると、ステイホームの状況が始まったのでいったん家探しを中断しました」とKさん。そんな状況で、「中古マンションを買って、自分好みにリノベーションをする」という新築マンション購入と異なる家づくりの方法にたどり着きます。
のどかな川辺に近い馴染みのあるエリアに近いリノベーション会社を探し始めた奥さま、気になる事例が数多く載っているDEN PLUS EGGのウェブサイトを見つけました。事例をくまなく見るとすべてが好きな空間、しかも不動産探しからリノベーションまですべてを任せることができる「ワンストップリノベーション」をしていることを知りました。そのときすでに気になる物件があったので、そこも含めて相談に行くことに決めました。その物件は、窓の向こうに川の風景が広がる午後の光が気持ちいい素晴らしいマンションの1室で、希望の条件にもぴったりですぐにリノベーションをスタートすることになりました。
「洋裁学校を改装したというDEN PLUS EGGの本社に行くと、見たことのない映画のような空間が広がっていて圧倒されました。こんなすごい空間をつくる会社に自分たちの家をつくってもらえることができるんだろうかとドギマギしながら、打ち合わせを始めました。担当のMさんは “こんな風に変えましょう”と物件の間取りにさささっと書き込みを入れて窓際にあった個室とリビングの位置を入れ替えてくれました。その次にはタイルやパーツなどを手に取って、“こんな感じがお好きでしょう”と好みにぴったりの建材を見せてくれて、心を読まれているのかと思って驚きました」と笑う奥さま。できあがったプランは彼らの想像を上回る素晴らしさで、明るいリビングと広々としたキッチン、全体の落ち着きのあるトーンと要所要所に入れられた、ブルーのタイルや濃い色の壁、パターン模様の入った壁紙に新鮮な驚きを覚えたと言います。「寝室の模様入りのブルーグレーの壁紙とトイレの濃いグリーンの壁には、最初少し驚きました。けれど実際に使って見ると想像以上に落ち着きがあり、同時に楽しくもあり、すっかり気に入ってしまいました」というご主人。ふたりが気づいていないふたりの好みを、心の奥からそっと引き出されたような気持ちだと言います。
「一番こだわったのはキッチンです。お料理が好きなので、使いやすくて好きなインテリアのキッチンにしたかったんです」という奥さま。結婚したときに購入した真鍮の取っ手の付いている白い食器棚を置くことを前提に後ろの棚を設置、対面のオリジナルキッチンはベージュのキャビネット扉に真鍮の取っ手がつけられました。棚の横にはルーバー扉付きのパントリーを設置、見た目も使い勝手もいい、窓からの光で明るいキッチンが誕生しました。
何度目かの打ち合わせで、アルチザンタイルの色をブルーにするか迷っていたとき、ブルーのタイルが使われている苦楽園の緑のおうち(D+E MARKET)のキッチンの様子を実際に見てみることになりました。その場でブルーに決めたおふたりはそのまま2階のリネン専門店FLUFFY AND TENDERLYへ。そこでリネンカーテンと出会います。
「黒いカーテンレールを見て、それまでに見たことのないアイアンのレールがカッコよくて、このレールをつけたいという思いからカーテンを選ぶことになりました」というご主人。リビングルームにはナチュラル素材の薄手の亜麻色カーテンを。寝室にはざっくりと重めの麻のネイビーのカーテンをつけました。夕方、少し日差しがきつくなってもリネンのカーテンが柔らかく光を透かしてくれます。
「いま住み始めて3週間です。早くもいろいろなものが欲しくなってきています。まずは丸テーブルの上につける照明ですね。あとはソファも欲しいし。少しずつそろえてこの家をつくっていきたいと考えています。こんな気持ちになることをそれまでは想像もしていませんでしたけど、目を覚まされたような感じで、とても楽しんでいます」とふたりは口をそろえて話してくれました。