RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
日当たりのいい中古住宅を猫と暮らす心地いい一軒家にリノベーション。
東京都練馬区 2022 /Mar/ 12 updated玄関を入って上を見上げると小さなのぞき窓からかわいい猫がミャオと出迎えてくれました。ここは2匹の猫と親子3人の家族が暮らすお家。リビングルームの壁には、猫のための小さな階段が設えられ、愛猫のキノちゃん、コノちゃんが階段を上っていきます。
この家をリノベーションしたAさんは、6年ほど前に芦屋で『D+E MARKET Ashiya Cont’d』のお店と出会い、その世界観を気に入って、後に D+E MARKET のスタッフになりました。Aさんは、そのお店での仕事を通してヴィンテージ家具やアンティーク雑貨に触れるうちにその魅力に気づき、さらに、一つひとつ表情の異なる味わいのあるタイルや無垢のオークのフローリングなどのお店の設えや内装の雰囲気も好きになり、いつか自分の家を持つならDEN PLUS EGGでリノベーションしたいと強く思うようになりました。
その後ご主人の東京転勤を機にD+E MARKETでの仕事から離れますが、娘を授かりそろそろ家探しを始めようと思い久しぶりにDEN PLUS EGGに連絡を取りました。そして物件探しからの依頼をした矢先に、偶然郊外の住宅街に築24年の戸建て住宅を見つけたので、すぐにDEN PLUS EGGのスタッフにもその物件を見てもらいました。左右対称のシンメトリーの外観の注文住宅は、シンプルなつくりでとても広々としていました。一番の決め手はその日当たりのよさ。お墨付きを得たAさんはすぐにリノベーションの相談を始めました。
親子3人、猫2匹、家族みんなが心地いい家の誕生。
初めての打ち合わせでは、「子供がまだ小さいので1階は部屋全体を見渡せるようにしたい」「2匹の猫と一緒に暮らせる工夫をしたい」と2つの希望を伝えました。リビングのソファ横の壁面に猫が登れる階段状の棚を設置して、上りきったところに通路をつくり2つの覗き窓を設けて2匹の猫が同時に玄関を覗けるようにデザイン。玄関正面のトイレ隣の納戸には猫用トイレを置いて扉には猫用出入り口をつけ、人と猫のトイレが並ぶ楽しいレイアウトに。玄関を挟んでキッチンからリビングまで仕切り壁のない抜け感のある空間は、人にとっては広々として気持ちよく、同時に猫にとっても扉を開ける必要のないストレスフリーな居住空間となりました。
壁の色は好みだったグレーを基調に、お子さんの意見も取り入れ、トイレの壁とキッチンのタイルをピンクの差し色をプラス。リビングが見えるようにと元々の位置の反対側に設けたオリジナルキッチンは対面式で、背面には大きな窓があります。カウンター面は身長に合わせて80cmに設定し、背後のキャビネットも同じ高さにそろえました。こうすることでキッチンカウンター上部には仕切りのない広い空間となり、ダイニングテーブルに座るとキッチン越しに大きな窓から外が見渡せます。
ご主人の一番の希望は「足を延ばして入れるお風呂」。それを叶えるため脱衣室の洗濯機置き場を2階へ移動して浴室スペースを拡張、大きめのユニットバスを設置しました。元は浴室拡張からスタートした間取り変更でしたが、2階のバルコニーで洗濯物を干すので、洗濯機が2階にあるととても便利。理に適った導線づくりとなりました。
リビングルームで目を惹くのは、窓辺に置かれた洗面テーブル。Aさんは、元々の脱衣室の洗面スペースは残しながら、リビングにももう一つ洗面スペースをつくりたいというリクエストをしました。アンティークのテーブルをリメイクした洗面台は、忙しい朝にも家族がそれぞれに身支度ができる実用性とリビングルームのインテリアとしてのデザイン性を兼ね備えたものとなりました。
「コノが大きくなってきたので、通路でキノとすれ違うときに落ちると危ないと思っていて、反対側の壁にも猫用階段棚をつけて回遊できるようにしたいなと考えているところです」と話すAさん。Aさん念願の一軒家リノベーションのおうちには、子供も猫もご主人も自分も、家族みんなが心地いい暮らしをするためのアイデアがたくさんつまっています。