RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
LDKを2階へ。明るい空間が暮らしの中心に。
神奈川県横浜市 2022 /Jan/ 06 updated階段を上がると2階は広々としたLDK。ダイニングテーブル横の窓からは、隣家の屋根越しに街の景色を見渡せます。東西南北各方位に設けられた窓からは明るい陽光が一日中差し込み、広いLDKを照らしてぽかぽかと暖かい晩秋の訪問。
この家の持ち主M夫妻がDEN PLUS EGGにリノベーションを依頼するのは2回目。ご主人の転勤と子どもたちの学校のことを考えて、大阪から横浜へ移住して一戸建てを持つことになりました。
1度目の依頼は約10年前、大阪・吹田市の広いマンションでした。パン教室を主宰しているMさんは、昔から建築やインテリアにも造詣が深く、いろいろな場所へ建物探訪に出かけていたと言います。「大阪のマンションは“無垢のヘリンボーンの床にしたい”という小さな夢を叶えるために、お部屋探しを始めたのがきっかけです。まずはリフォーム情報誌を買って誌面を眺めていました。ある情報誌を見ていると繰り返し手が止まるページがあったんです。それがDEN PLUS EGGさんで、すぐに電話をかけました」というMさん。そのころは今のようにたくさんスタッフがいたわけではなかったけれど、最初に対応してくれた担当者Yさんと意気投合、どんどんイメージを具体化してしていってくれてリノベーションが完成したと言います。その空間をとても気に入って、DEN PLUS EGGのスタッフはじめ関わった外部のスタッフとも交流が生まれました。
「わたしはその部屋が好きすぎて、主人の転勤が決まってもしばらく大阪のマンションを離れませんでした。本当に素晴らしい部屋だったんです」と懐かしそうに語るMさん。けれど単身赴任に限界を感じて友人のいる横浜に引っ越し、賃貸の戸建てで生活を始めました。横浜に暮らすこと5年、そろそろ自分たちの家を持つ時期だと、同じエリアで中古住宅を探し始めました。
信頼が軸にできた大規模リノベーション。
「最初からDEN PLUS EGGさんでリノベーションをすることが前提での物件探しです」と笑うMさん。ほどなく見つかった物件は築40年ほどの小さな一軒家。古くて小さいので、大丈夫かどうか早速相談を持ちかけると、すぐに駆けつけて状況を確認して、元々1階にあったLDKを2階に移動させるプランを提案していただきました」。日当たりのいい2階を、過ごす時間が長いLDKにすることで、居住面積が少々小さめでも快適な暮らしを実現することができます。
最初の物件から10年来の信頼を持っているM夫妻、今回はほとんどすべておまかせでの依頼でした。2階部分には新しい梁を渡して2方向に拡張工事を施し、パン教室として十分な広さのあるキッチンと家族4人がゆったりと過ごせるリビングダイニングを確保、さらには新聞社に勤めるご主人のための本がいっぱいの小さな書斎、さまざまな収納を兼ねたパントリーも設置しました。
1階は主寝室と2人の子供部屋、そしてバスルームや洗濯機置き場。まだ小学校2年生の弟さんも自分の部屋ができてうれしそうです。
玄関ドアと室内ドアは濃いブルーグレーで統一、壁はすべてオフホワイト。Mさんが愛してやまないヘリンボーン・フローリングも玄関から個室につながるメインの廊下に配しました。
見た目と性能を兼ね備えたキッチンが完成。
「キッチンだけ、グレーのアルチザンタイルを斜めに貼りたいというお願いをしました。DEN PLUS EGGさんが手がけた新橋のKOHLER社のショールームを見にいったとき、アルチザンタイルが斜め貼りになっているのを見て、ステキだなと思っていたんです。初回のリノベーションのときはまだアルチザンタイルを扱っていらっしゃらなかったので、今回はこのキッチンをつくってもらえて本当にうれしいです。このでこぼこや釉薬の焼き色のムラが大好きです」と話すMさん。パンをこねる大理石のトップを置いたアイランドキッチンには、パンの発酵器がはめ込まれ、見た目の美しさと性能の両者を満たすキッチンとなりました。
「わたしの心残りは、気に入っていた大阪のマンションを手放したことです。せっかくあんなに素晴らしい空間をつくっていただいたのに、なんだか申し訳なくて。この家は、大切に育てていきたいと思っています」というMさん。住み始めてまだ半年ですが、心地いい空間を展開させていく楽しいイメージを膨らませているようです。