RENOVATION / NEW HOUSE / STORE DESIGN
猫とロンドンをテーマに、歴史ある町の一軒家をリノベーション。
東京都台東区 2021 /Nov/ 04 updated歴史と風情のある町の一軒家、玄関ドアを開けるとそこは別世界、ロンドンのテラスハウスを彷彿させるような雰囲気です。右手には2階へとまっすぐ続く階段、玄関ホールとダイニングキッチンの間は室内窓のある仕切り壁があり濃紺の室内ドアや窓枠とマスタードイエローのカーペットが絶妙なコントラスト。室内ドアを開けてダイニングキッチンに入るとイエローから一転ブラックのカーペットが敷かれていて、人懐こい猫のマッツちゃんがお出迎えしてくれます。
築35年の戸建住宅をフルリノベーションして、猫とふたりで暮らす家づくり。2階は、小さく区切られていた部屋をすべて繋げた3面採光の大きなワンルーム、寝室、書斎、リビングルームが一堂に。1階もダイニングキッチンと奥の部屋の壁を取り払って、ダイニングキッチンから勝手口までひと続きの大きな空間をつくり、代わりに室内窓&ドアのついた仕切り壁を設置して、猫が逃げ出さないように廊下と階段を独立した空間にしました。
この家を受け継ぐことになったMさん、そのままでは住めない状態であるものの建て直しができないエリアだったので、リノベーション会社を探し始めました。ほどなくDEN PLUS EGGを見つけ、たまたま自宅近くでオープンハウスを開催していたので参加して、すぐに依頼を決めたと言います。
絵本の出版会社にお勤めのMさんは、18歳になるマッツちゃんとふたり暮らし。たまたまロンドンが好きだったMさんといつもロンドンに買い付けに出かけているDEN PLUS EGGの設計担当者が意気投合、リノベーションのテーマは「猫とロンドン」になりました。
1階の床はマッツちゃんのためにカーペットをチョイス、2階の床はオークの無垢フローリングで壁はブラック、1階の壁はホワイトでブラックのカーペットと濃紺のキッチン&建具類、キッチン前には白いセメントタイルを敷き真鍮の見切りをつけました。黒と無垢木、濃紺と白と黒、ハイコントラストな色選びであるにも関わらず、とても落ち着いた雰囲気なのは、色彩構成が絶妙なバランスを取っているから。
「フローリングだと爪が滑ってしまうみたいで、マッツは1階にいる方が好きですね」と微笑むMさん、オークの無垢フローリングにした2階では、大きなギャベを敷いたソファ前がマッツくんの定位置のようです。
1階にはバスルームや洗面&トイレなど水回りをまとめたスペースがあり、洗面の壁にはウィリアム・モリスの花のモチーフの壁紙を使用。お洗濯やスキンケアなど意外と滞在時間の長いスペースだからこそ、その時間を楽しめるような気持ちよくなる空間にすることを心がけました。
勝手口脇の小さな土間スペースには麦わら帽子が2つかかっています。「とても小さいけれど裏庭があるんです。元の住みかから持ってきたプランター植物もあるんですけど、せっかくなので植物を育てようかと思っています」とMさん。猫と植物の一緒のゆったりと心地いい暮らしがスタートしたようです。